◆◆◆ 作品紹介 ◆◆◆
－ TSUKUYOMI －
最終審査方法は、2016年度のファンフェスティバルと同様に、入場者数15,000人を超えるFF14ファン達による投票形式で行われました。最初はFFXIVの運営スタッフさん達に「“ありがとう”と“お祝い気持ち”を伝えたい・・・」と、その一心から始まった「-TSUKUYOMI-」でした。それが、再度このような大きな会場での展示と受賞を頂く事となり、本当に世の中は驚きの連続です。また応援していたつもりが逆に、私の作品を見てくださった方々から『ガラス彫刻作品見たよ！とても綺麗だった。』『これからも頑張ってね！』などの温かい言葉を頂いたりもして、純粋に『嬉しいなぁ。やってよかったな～。』と、それは紛れもなく私の心の励みとなりました。
私の作品を好きだと言ってくれる皆さん、お会いした事もないのに、そっと「イイネ！」と投票してくださった皆さんには、直接言葉でお礼を伝えたい気持ちでいっぱいです。残念ながら、この場を借りてのお礼となってしまいますが、応援して下さり本当にありがとうございました！！そして今後も創作活動に励んで参りますので、どうぞよろしくお願い致します。
－ TSUKUYOMI － （全体像）
この作品は、FINAL FANTASY XIVのメインシナリオ「紅蓮編」の要ともなる月詠み（つくよみ）と呼ばれる蛮神を巨大なガラス皿に彫刻した立体アートです。
光の反射や見る角度でモチーフの表情がガラリと変わる様は、私の作品ならでは。これは一次審査に応募した時の画像です。
悲しみから憎しみへ・・・
憎しみは怒りへ・・・
その怒りの果ては、記憶の喪失へと形を変え
つかの間の優しさは、すぐさま絶望へと転落していった
人が人でいられなくなる程の激しい心の満ち欠けを経験してしまった彼女が、月の蛮神と化してしまう事は造作もなかったに違いない。
－ TSUKUYOMI － （赤い月）
これは偶然だったのですが、撮影時、突然ツクヨミのパイプに火が灯ったかように赤い光が映り込みました。
私は写真家ではありませんので、ガラス作品を前にしても、実際に撮影するまで、どのように映るのかは私自身でもわかりません。
『これは、ツクヨミの神様が本当に降りて来たに違いない！』
そう思いながら、シャッターを切り続けました。
この光が映ったのは、この日のこの時間だけ・・・。
でも次の画像を見てもらえればお分かり頂けると思いますが、制作の途中段階であっても、ツクヨミの神様はちょくちょく、私の近くに降りてきてくれていたのだと思います。（笑）
－ TSUKUYOMI － （金色の月）
これは、ツクヨミを彫刻し始めて、本体だけを彫り終えた段階の途中画像です。この時はまだバックはなんとなくでしかイメージしておらず、マジックでラフ描きした月の下絵が背面に映っています。
寒い時期でしたので、ハロゲンヒーターの傍で手を温めながら作業をしていたのですが、ふと遊び心で、この制作中のガラス皿をヒーターにかざしたところ、彫り終えたばかりのツクヨミがとても美しく金色に浮かび上がりました。
わぁ・・・
なんか凄いことになってる・・・。
語彙力のない、ヘンな独り言を発しながら、とりあえず夢中でシャッターを切ったのがこの画像です。
ほら！神様が降りてきてくれているでしょう？
－ TSUKUYOMI － （銀色の月）
拡大してみてみると、彫刻された窪みはただの線にあらず、細やかな凹凸の集合体によって出来上がっているのがお分かりになるかと思います。これは私が意図的に行っていてる彫刻作業で、ペンを紙の上に走らせるようにはいかず、面をあらゆる角度から削っていく必要があり…泣き言は言いたくないけれど、それはとても大変な作業なのです。
ガラスの粒子単位で浮きあがる凹凸を意識して彫刻しておりますので、太陽光に照らすとプリズム効果が働き、七色の光が見える事もあります。光は面に対して反射するため一方向からの角度で仕上げたものと、ランダムに多方向から仕上げたものでは輝き方が全く違うのです。
白銀に反射するツクヨミの表情に、あなたは何を感じますか？
自分の死と引き換えに、過去の罪は浄化されたのでしょうか？
彼女の魂がどうか安らかでありますように・・・。
